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アイベックスエアラインズ株式会社 山本 早織さん - 航空業界専門の求人サイト「航空人WEB」

アイベックスエアラインズ株式会社 山本 早織さん

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客席数70席のCRJ700で、全国各地を結ぶIBEXエアラインズ。月刊エアライン10月号の空港民営化特集では本拠地・仙台空港での運航風景のレポートをお届けしたが、この取材をアレンジしてくださったのが事業推進課の山本さんだった。こうしたメディア対応のほか、販売促進からイベントの企画立案・運営まで、マルチタスクの活躍でIBEX路線の利用促進に取り組む山本さんに、東京の本社で話しを聞いた。

photographs by Konan Ase

月刊エアライン2021年11月号(9月30日発売)より転載

IBEX初代「むすび丸ジェット」も山本さんが同僚とともにデザインを担当。事前に社内の関係部署と議論を重ね、メーカーに問い合わせて安全上の問題がないことなどを確認して実現した

Q:法学部から航空業界へと進んだ理由を教えてください

 英語が大好きで、学生時代には英語を勉強しつつ、海外での生活を通して異文化に触れたいと思い、イギリスに1年間留学しました。しかし、大切なのは語学そのものではなく、それを活かしてどんなことができるかだとも考えていたため、専攻は法学部を選びました。法律は社会や生活のあらゆるところに関わっており、法律そのものはもちろん、その考え方を学ぶことで様々な部分に役立ちます。

 航空業界に対しては子供の頃から夢を持って取り組んでいる人が目指す場所という印象を持っていましたが、IBEXエアラインズは、国内線専門の航空会社でありながら「英語ができる人材」を募集していたことに興味を持ちました。実際、航空機を売買するときには外資企業とやりとりをすることもありますし、外国人パイロットも在籍しているため、英語を使う機会は意外に多いのです。

Q:入社したのは東日本大震災の翌月ですね

 拠点である仙台空港は津波のため使用不能になり、伊丹空港を暫定拠点として運航を継続することになりました。新人研修を受けたあとは、私も早く現場の力にならなくてはとただただ必死でした。そして仙台空港が再開した翌年に、仙台空港に異動になりました。空港の周囲には、まだ津波の傷跡が生々しく残されていました。

Q:入社10年で多くの部署を経験されていますね

 部署数でいえば5つ。社内でも多い方ですが、仕事内容は部署の数以上に多彩でした。たとえば仙台事業所では、総務や経理に関する本社との橋渡しになるような仕事や、乗務員のスケジュール作成・管理などを行ないました。本社の事業戦略課では航空機の導入・売却や燃料の調達、航空保険なども担当しました。

 現在の事業推進課は主に販売に関する業務を行なっていますが、それも運賃の決定や販売促進のためのキャンペーン、広告宣伝やイベントの企画立案・運営、あるいは広報業務など、内容は様々です。初代「むすび丸ジェット」も、私と同僚でデザインしました。異動したときに、それまで担当していた業務がそのまま付いてきたこともあります。人と一緒に、仕事も異動してきてしまったのですね(笑)

IBEXIBEXをもっと知ってもらい、利用してもらうことが事業推進課の役割だ。そのために販売促進だけでなくイベントの企画立案・運営や広報業務も行なっている

Q:心がけていることはありますか?

 どんな仕事であっても、あらゆる可能性に対応できるように、できる限りの事前準備をするということです。

 そのうえで、本番では臨機応変に柔軟に対応するということも心がけています。どんなに事前準備をしっかりとしていても、現実には想定外のことが起こるものです。そんなときには事前の計画に固執することなく、その状況での最善を考えて行動するようにしています。

Q:今後の目標を教えてください

 IBEXエアラインズのことをもっと多くの人に知っていただいて、たくさんのお客さまにご利用いただくために、様々なことに挑戦していきたいと思います。そのためには日頃から広くアンテナを張りめぐらして多くの人の話を聞き、また世の中の動きをしっかりとキャッチしていくことが大切です。

 現在はコロナ禍の影響で、地方から成田空港へとつなぐ国際線コネクション便は運休せざるを得ない状況ですが、そうしてできた余剰機材を活用して国内路線を増強するチャンスでもあります。

 私たちが地方と地方を結ぶことで、今までになかった地方活性化策を生むこともできると思っています。私たちの飛行機は小さいですが、だからこそ大きな飛行機にはない可能性があります。それをしっかりと引き出していくことが、私の目標です。

編集後記

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 山本さんには、10月号特集の仙台空港取材のアテンドでもお世話になった。現場でイレギュラーなお願いをしても、その場で可否を判断し、関連部署に話を通してくれた。「ベテラン広報スタッフ」といった印象だが、実はIBEXには専門の広報部はなく、山本さんも事業推進課の所属だ。全員の顔が見える規模の航空会社で、全員がマルチタスクをこなすからこそのスピード感。「寄らば大樹の陰」という言葉があるが、大樹に寄ったら全貌は見えない。それよりは、小さな芽から自分たちで育てるのだという気概のある人には、力を発揮しやすい環境といえるだろう。

今回お話をうかがった方

アイベックスエアラインズ株式会社
事業推進部 事業推進課
山本 早織さん

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大学では法律を専攻。2011年4月、つまり東日本大震災の直後に新卒入社。本社総務部勤務のあと、仙台空港内にある仙台事業所に異動。仙台業務課や乗員業務課(現乗務計画課)での勤務を経て、2015年からは本社経営企画課(現事業戦略課)、そして現在は事業推進課で販売や広告、広報などを幅広く担当。

 

【リフレッシュ方法】

紅茶が好きで、家にもオフィスにもたくさんの種類の紅茶を常備しています。ロンドン留学中はもちろんですが、旅先や専門店などで様々な紅茶を買って、そのときの気分に合った紅茶をストレートで楽しむのが好きです。

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